接着剤②

いしや

2019年09月25日 20:44

秋分の日を過ぎてめっきり秋らしくなってきました。いやはや活動期はもうすぐそこまでやってきています。

さっそく本題。

実は以前にも接着剤の記事は書いていたのですが
ココ→https://rikajin.ti-da.net/e9738305.html
そこから迷走をいろいろしていました。

ポイントとしては
①Eセットもなかなか良い → しかも安い → しかし粘度がペトロに比べると高く脱泡性がかなり劣る → いい岩石にはペトロになる → ②へ
②ペトロポキシ154は良い → しかし高い → 硬化剤が結晶化して長期保存で失う → 新しいのを買う → お金が・・・①へ戻る


という循環だったのでいろいろな接着剤を試しました。で,紫外線硬化樹脂にも手を出していい結果だったのですが最終的に行き着くのはコスト...そんな折,Eセットと双璧をなすと勝手に考えている”セメダインスーパー 60分硬化型”をお勧めされました。
で,そのセメダインスーパーはEセットと同じく脱泡性が低くひたすらに薄片に泡が入る結果。。。これは極めなきゃということでいろいろと試行錯誤しました。
で,その結果①。溶剤を加えてさらさらにすれば良いじゃない!!!と閃き,アセトンで希釈。


この程度までしか泡が抜けなかったのが

ここまで抜けやすくなりました。だた希釈と接着能力は相反する関係なのでそのギリギリを見極めていきます。


質量比5%加えてもの

質量比10%加えたもの

10%では気泡は置いておくだけで抜けていきます。で,問題なのは摺れるのかということ

で花崗岩を摺った結果,10%まではうまく摺れました(花崗岩は)。

ちなみに質量比50%加えると弾性が出てきます(笑)
で,これで安泰かといえば・・・めんどくさいんですよね(苦笑)で,体積収縮率の大きい岩石などこのつけ方だとダメなやつもあります。
あ、この接着剤の希釈をやって見られる方はあくまで自己責任でお願いします。まぁ,遊び半分です。接着力は本来の性能よりかなり落ちているはずなので。

ここで再び迷走。ペトロか?紫外線硬化樹脂?レークサイドセメント?サーモワックス?新しい製品?などと渡り歩きます(笑)
で,人間基本に戻ると面白いもので,”Eセットで良いんじゃないか?”になります(笑)では,もう一度工程を見直してみることになりますが,まずは私が考える,『セメダインスーパー60分』と『Eセット』の違い。
まず,両者は主剤と硬化剤の色が異なります。で,粘性も実は違います。


で,同質量でも体積が若干異なり,時間経過後の色も僅かに違いが出てきます。で,同回数混ぜた時の泡に抜け方も


透過光:セメダインスーパー

透過光:Eセット
Eセットの方が気持ち柔らかいので泡がまとまり抜けやすくなります。

そこからは原点回帰のEセットを極める長い時間が経過します(笑)で,気付いたのが『Eセットでほとんどの岩石は大丈夫』だということ。で,一番の懸念だった”泡”ですが,最近ふと考え付いた方法をやると・・・はい,偏光顕微鏡下の泡もなくなりました(確認できる範囲ですが)。
結局,結構試した接着剤ですが,最終的には3つあれば良いんjしゃないか!!!まで行きつきました。ま,8割くらいは”Eセット”で十分ですが下処理で2つくらい必要なんですよね(笑)ちなみに,同じ方法でやればセメダインスーパーも変わらず使えます。それぞれの特徴を生かしてより良いものが出来るはずです。

さぁ,これでまた摺っていくかな。
ではまた。


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