りかやの閑話休題

理科人として興味のおもむくままに何やかんややっています。しかし,歳を重ねていくと日々忘れていくことの多さに驚き,記録することの大切さを実感して始めたブログです。

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てぃーだブログ

岩石薄片

スカルン鉱物

いつの間にか戻ってきた台風の外側の雲によって連日,それこそ滝のような雨と静寂が短い間隔で訪れています。

今回はスカルン鉱床にまつわる岩石の薄片。ちなみに「スカルン」なんて言葉は一般の人は下手したら一生に一回も聴かない言葉だと思います(笑)
スカルン鉱物・・・”もともとは鉱山用語。石灰岩などの炭酸塩岩が熱水によって運ばれてきた,ケイ素(Si)やアルミニウム(Al),鉄などの成分と反応し,生じたカルシウムまたはマグネシウム質珪酸塩鉱物の集合体をいう。”←興味のある方は「山口大学工学部 学術資料展示館」などで調べるといろいろ学べます。

スカルン鉱物
オープン
スカルン鉱物
クロス
ここの部分はザクロ石と緑簾石,石英という三つ巴の場所です。これから温度条件だったり,酸素濃度の条件だったりが変わればまた,これらの鉱物の状態であったり,組み合わせが変わるのです。

スカルン鉱物
オープン
スカルン鉱物
クロス
ここではオープンで,ザクロ石の縞模様が観れます。これはザクロ石がだんだんと成長してきた証だったりして,その縞ごとにどういう成長条件の変化があったのかなど興味が尽きない場所です!!!

沖縄県内であれば唯一,渡名喜島にのみこのスカルン(おそらく初生スカルン)があります。露頭では大規模な反応が観れて圧巻です。まぁ,残念ながら渡名喜島は”許可”がない限り,岩石・鉱物や植物などの採集は禁止ですので観るだけに留まりますが,それでも一見の価値があります。

で,スカルンの流れで県外の綺麗なの。沖縄ミネラルショーで情報収集のために購入した標本。

宮崎県オシガハエ産とのこと
スカルン鉱物
水晶の左側に見える透明なひし形のものが”大分県の石”にも選ばれた斧石です。

裏面にも
スカルン鉱物
いやはや,小ぶりですが綺麗ですねぇ~。ルーペで楽しめる標本です。

スカルン鉱物
斧石の拡大。・・・これは観ないと綺麗さは伝わらないかもしれませんね(笑)

スカルン鉱物
で,この写真のなかの水晶・・・気付きますかね。

[9月17日:写真等追加]
スカルン鉱物
オープン
スカルン鉱物
クロス
かなり屈折率は高いのですが,干渉色は石英や長石並みに低いですなぁ~。
しかし,成長に伴う縞模様(累帯構造)は綺麗です。


いやはや,こういった反応の産物も楽しいですが,実際の露頭でその”際”を観たいですねぇ~。
ではまた。

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