りかやの閑話休題

理科人として興味のおもむくままに何やかんややっています。しかし,歳を重ねていくと日々忘れていくことの多さに驚き,記録することの大切さを実感して始めたブログです。

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てぃーだブログ

雑記

雑記②-石探し

最近どうも足が遠のいていた場所へ。まぁ,なんやかんやで時間をここに割けなかっただけなんですがね。

雑記②-石探し
なか潮だったので釣り人も結構いたりして賑わっていました。ここで,探すのはもちろん生痕化石と思いきや違うのです(笑)

雑記②-石探し
こんなんとかです(笑)はた目には,「えっ?」と思われるかもしれませんが,嘉陽層の成り立ち,ひいては海底で地層ができるときにどんなことが起こったのかを教えてくれる素晴らしい石なのです。
嘉陽層は現在,始新世の化石(ヌムリテスsp.)が産出し,生痕化石や炭酸塩補償深度から3000 mくらいの深海底でできたことが解っています。で,砂岩と泥岩が交互に積み重なっていることから,海底の地滑りが頻発していたことも解ります。
雑記②-石探し
こんな感じです。地滑りによって,未固結な地層が乱泥流(タービダイト)となって,より深い海底で再度,”層”をなして積み重なったのです。で,なんで未固結だったのかと解るというかというと

雑記②-石探し
こんな岩石が落ちているからです。これらは地層としても確認できます。是非,想像してみてください。どうやったらできるのかとかを。

で,礫質なものとか
雑記②-石探し
拡大
雑記②-石探し
とかあったりして,いろいろと楽しめるのです。

で,過去にはこんな素晴らしい標本も
雑記②-石探し

どういうのかというと,乱泥流(タービダイト)によってできる地層には特徴があって,模式的に描くと
雑記②-石探し
こんな感じです。この図を上の標本と見比べると,どの部分が保存されているのかがよく解ります。

雑記②-石探し
こうなります。

嘉陽層の標本であるという情報と,この標本の観察(級化層理・荷重痕・砂岩と泥岩の関係)から,嘉陽層の成り立ちについてある程度考えることが出来るというわけです。なんて素晴らしいのでしょう(笑)しかも,露頭レベルではなくぎりぎり持ち運べる大きさというのもこの標本の価値を高めていると思われます♪

こんな標本を探しに来たのですが。。。はい,結果から言うとありませんでした(笑)まぁ,そんなものでしょうが,気が向いたらまた来ましょう。
是非,気が向いた方は訪れてください♪


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